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版画の技法について


版画には、その原理の違いや版の素材、製版の方法、刷り方の違いによってさまざまな技法があります。ルーヴル美術館カルコグラフィー工房作品に使われている代表的な技法をご紹介いたします。
凹版
銅板を直接彫る、または酸で腐食させてできた凹状の溝によって版を作る技法。いったん銅版全体にインクをつけた後、乾いた布で拭き取ると彫り取った凹部にのみインクが残り、重圧をかけてプレス機で刷りとる。
【ビュラン burin】
ビュランという先端がv字形をした硬い金属の彫刻刀で、直接銅板を彫って版を作る。鋭い線の表現に適している。エングレイヴィングともいう。

【オー=フォルト eau-forte】
耐酸性の被膜を施した銅板にニードル(鉄筆)で描画したのち酸液に浸すと、皮膜が掻き出され金属が露出している描線部分が凹状に腐食し版となる。微細な表現に適している。エッチングともいう。

【ポアント・セッシュ pointe sèche】
ニードル(鉄筆)で直接、銅板に描線を削るときに、線の縁にできる小さなまくれを生かす技法。インクをつけると削ってできた凹部のほかに、このまくれ部分にもわずかなインクが残るため、少しにじんだような味のある線が表現できる。ドライポイントともいう。

【アクアタント aquatinte】
耐酸性のある松脂の粉末を焼き付けた銅板を、酸液に浸し腐食させると細かい砂目状の凹凸ができる。松脂粉末の濃度によってインクの濃淡が表現できるため、グラデーションや広い面の調子を表現するのに適している。
凸版
【木版 gravure sur bois / xylographie】【リノリウム linolèum】
版画技法の中では最も古いもの。木板(リノリウムの場合はリノリウム板)を彫刻刀で彫って、彫り残した凸部にインクをつけてバレンやプレス機で刷る。 比較的太く力強い線の表現に適しているが、木を水平に切り出した硬い木板(小口)をビュランで彫り繊細な表現をとるものもある。
平版
【リトグラフィー lithographie】
水と油が混じりあわない性質を利用した版画技法。表面がきわめて細かい砂目状になるまで磨かれた石灰岩やアルミ版などに、直接、クレヨンや油性の墨などの油性画材で描画する。その後、版面全体にアラビアゴムと硝酸を塗布すると、化学的に油分になじむ描画部分と、水分になじむ余白部分が作られる。刷るときには版面のアラビアゴムを水で洗いとり、つねに版面に薄く水をひいた状態に保ちながら、ローラーで油性インクをつけるとインクが水分によってはじかれて、油分になじむ描画部分のみにインクをつけることができる。この上に紙を置きプレス機で刷ると、クレヨンや水彩で紙に直接描いたような表現が得られる。
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