 |
| ▲ファサードにはダイナミックな浅浮き彫りが施されている。 |
|
|
 |
「移民」とは(フランスでの移民法上の定義によると)、フランス国外で生まれ、かつ生まれた時の国籍がフランスではなく、フランスに住む人のことを指します。1999年の国勢調査によるとフランスの移民の数はおよそ431万人で、フランスの人口の7.4%にもあたり、そのうちの156万人はフランス国籍を取得しているといわれます。
パリに旅行して観光地以外の場所に足を伸ばせば、インド料理店が軒を連ねる界隈や、アフリカ系の人向けの理容店がずらりと並ぶ通り、トルコ系の人が店先でケバブを焼く風景に遭遇することでしょう。 |
また、ことさら異国情緒あふれる例を引き合いに出さずとも、フランスに暮らせば、かかりつけの医者が実はポルトガル出身だったとか、友人の両親がドイツ出身だとか、移民を身近に感じる例にはことかきません。
フランスは19世紀からコンスタントに移民を受け入れているヨーロッパ随一の移民大国。移民たちはやがてフランスで子どもを産み、育て、次世代を形成していきます。また、彼らがもたらす異国の文化は、フランスに文化的多様性をつくり出してきました。こうして、さまざまな歴史と文化を背負った人々が集まって「フランス」という国を形成しています。フランスの歴史とは、移民の歴史でもあるのです。
移民歴史館は、こうしたフランスの歴史的、文化的あるいは社会的背景を踏まえ、移民の歴史に関わるさまざま資料を収集、保存、公開することを目的に誕生しました。折しも、フランスでは2007年に「移民・国家アイデンティティー省」が創設されたばかり。パリ郊外で「移民系」の若者が暴動を起こしたニュースも記憶に新しく、移民の引き起こす問題ばかりに目がいくなかで、移民の歴史がフランスの歴史の一部であることを認め、調査・研究・保存する意味があるのだと声をあげた国立の博物館の存在は、それ自体で非常に大きな意味を持つといえるでしょう。 |
|
 |
| ▲1階のパティオを思わせる吹き抜けのホールには、フランスと植民地をテーマにしたフレスコ画が描かれている。 |
|
 |
|
 |
|
阿部明日香(Asuka Abe/文・写真)
著者プロフィール:
東京大学およびパリ第一(パンテオン・ソルボンヌ)大学博士課程。
専門はフランス近代美術、特にその「受容」について研究中。 |
|
 |
|
 |
|
|
 |
|
 |
 |
 |
| ■ |
URL |
| |
|
| ■ |
所在地 |
| |
 |
| Palais de la Porte Dorée 293, avenue Daumesnil 75012 Paris |
 |
|
| ■ |
Tel |
| |
 |
| 01 53 59 58 60 |
 |
|
| ■ |
E-mail |
| |
|
| ■ |
開館時間 |
| |
 |
10:00-17:30
※土曜・日曜は10:00-19:00
(いずれも入館は閉館時間の45分前まで) |
 |
|
| ■ |
休館日 |
| |
 |
| 月曜日、1/1、3/24、5/1、5/12、7/14 |
 |
|
| ■ |
入館料 |
| |
 |
一般:3ユーロ
割引料金:2ユーロ
※18歳以下、障害者などは無料
※毎月第一日曜日は無料 |
 |
|
|
 |
|
|